2018年はライブコマースが注目される年として、2017年ごろから言われていました。
しかし大きく広がることはなく、どのライブコマースプラットフォームも認知拡大に苦戦している様子が伺えます。
かたや、2018年は個人のライブ配信が大きく注目されるようになったと言えるのではないでしょうか。
これまでYouTuberやニコ生主などの愛称で親しまれてきた配信者ですが、2018年には色々なプラットフォームから多くの配信者が登場したと言えるでしょう。
目次
動画配信プラットフォームは?
2018年11月15日にLiveMeが全世界8,000万ダウンロードを突破したことを発表しました。
世界的に見ても動画配信、特にライブ配信は人気や注目度が高く、日本でもLINE LIVE以外にも17LiveやSHOWROOMなどが人気ですよね。
特にSHOWROOMはAKBグループのメンバーが多くライブ配信をしていることも話題になり、2018年は特に名前を広く知られることになったと言えるでしょう。
他にもライブ配信はVtuberたちも行っており、YouTubeだけでなくVtuber専用の配信アプリや、個人でVtuberになってライブ配信ができるアプリなども登場しています。Vtuberになって配信ができるアプリは、アバターが用意されているため「顔出ししたくないけどライブ配信してみたい」という人も参加できるようになりました。
動画配信は確実に浸透している
Petrelが調べたInstagram発の流行語大賞が発表されましたが、そこにはTikTokの動画に関するハッシュタグが多くランクインされていました。
SNSなどを含めた動画配信自体も10代20代を中心に認知度も利用率も高く、さらにこれから増えていくと見込まれています。
参考URL:10代の約半数が「動画コンテンツを毎日視聴」
10代で「スマホでテレビ視聴」が浸透中。利用率1位は「AbemaTV」
年齢が高くなるとテレビ利用者の割合が増えていきますが、スマホ世代は地上波テレビが見れるアプリを入れるなど、動画とテレビの垣根がなくなっている様子が伺えます。
参考URL:10代の3割がテレビ視聴アプリを利用し、1年間で利用率が倍増
ライブ配信であるライブコマースが浸透しない理由
これだけ動画の配信、ライブ配信が浸透してきている中で、ライブコマースについては苦戦している状況となっています。ライブ配信とともに浸透することができなかった理由はなんでしょうか。
配信が好まれる理由
動画配信、特にライブ配信は作られたものではない、配信者自身の言葉というのが好まれている傾向にあります。
17LiveやSHOWROOMなどでも多く見られている個人配信者が好まれているのは、その配信者の生の言葉、熱量にあります。
一緒の時間を過ごしているという時間の共有というのも大きくあるでしょう。
コメント機能を通して会話をすることで、時間の共有が生まれ、共感性が高まることがライブ配信の魅力です。ライバーたちにファンがついていくのは、テレビで見ている人たちより近いこと、そして一緒の時間を過ごすことができることです。
そのためリアルタイム配信が好まれ、視聴者に「共感」することができ、視聴者も「共感」できるライバーに人気が集まっていきます。
ライブコマースで紹介する商品は?
ここまでで「共感」という言葉を多く使ってきましたが、ライブコマースで紹介する商品にもこの共感性が重要となってきます。
配信する側が気をつけなければならないことは、売りたい商品と視聴者の欲しいものが合致していることです。
もちろん、これは配信の中で視聴者に「欲しい!」と思ってもらえることができれば良いのですが、売ろうとしていることが見えすぎていると視聴者は離れて行きます。
現状のライブコマースでは、そこのポイントが抑えられているものが少ないのかもしれません。
多くの人が「広告だとわかれば商品が知れるので抵抗はない」と、アフィリエイトがステルスマーケティングとして抵抗感を持っていた時代から変わってきました。
しかし、広告とわかっていてもそれが消費者にとって「欲しいもの」にならない限りは見てもらう、まして購入するまでは遠くなってしまいます。
やはりそこにはライブ配信同様の、視聴者に対しての共感性が必要になってきます。
インフルエンサーに影響を受ける
年代別に見ると、10代から30代の男性と女性それぞれ、芸能人などのテレビタレントよりも、YouTuberやインスタグラマーなどの影響を受けると答えた人の人数の方が多いという結果が出ています。
参考URL:インフルエンサーの推奨が効果を持つ商品ジャンルとは?
インフルエンサー自体が身近な存在であり、共感(真似・参考)しやすいということがこの結果に現れていると言え、ライブコマースはインフルエンサーが出演して商品を紹介するというのは、理にかなっている形ではないでしょうか。
しかしながら、インフルエンサーによって大きくさが出る部分にはやはり「商品の紹介の仕方」が大きいと考えられます。
多くのインフルエンサーが苦戦する部分ではありますが、商品の何が良くて、見ている人にどれだけの価値をもたらすことができるか。
それをより詳しく紹介し、応えていく事がキーになってくると言えます。
特にファッションの分野は多くのブランドがひしめく中で、このブランドでないといけない理由、いま紹介しているものでないといけない理由などが必要になってきます。
熱量とは共感する事
多くのライブコマースの記事では「共感性」や「熱量」という言葉が出てきます。
特にこの熱量というのが抽象的な表現となっていますが、ただパッションを伝えればいいだけでなく、その商品自体にいかに付加価値をつけられるかがポイントということです。
ただ勢いだけで「商品が良いもの」であることを伝えるのではなく、ライブコマースに登場しているインフルエンサー自信がより自分の言葉で詳しく、丁寧に視聴者に答えて行くこと。
そして何を求められているかを瞬時に応えられることがポイントとなってくるでしょう。
それが視聴者に「共感すること」であり、熱量が相手に伝わる方法です。
ライブコマースでも、ライブ配信と同じように「自身の言葉」で伝えられるインフルエンサーが増えれば、自然と利用者も増え認知されていくはずです。