動画サイトで商品が販売できるライブコマース

「ライブコマース」とは、タレントやインフルエンサーなどが動画を配信し、視聴者と直接やりとりしながら商品を販売する手法ですが、現状、日本ではライブコマースの認知度が低く、盛り上がりに欠ける状況となっています。

日本のライブコマース市場が盛り上がりを見せるためには、どうすれば良いのでしょうか。

中国のライブコマースの市場規模はどれくらい?

日本のライブコマース市場についてみていく前に、ライブコマースの先端を走る中国の状況からみていくことにしましょう。

中国でライブコマースが利用されるようになったのは、2016年頃からと言われていますが、中国ではライブコマースの利用開始と同時に急速な普及を見せました。

デジタル市場や家電製品のオンラインメディア、「BCN+R」によると、2016年時点におけるライブコマースの市場規模は50億ドルとされています。なお、1ドル=110円で計算した場合、市場規模は日本円で5500億円となります。

参考:BCN+R

特筆すべき点は、中国ではライブコマースの利用が始まったとされる年に、すでに市場規模が5000億円を超えていることです。このことから、中国ではライブコマースが急激に普及した様子がみてとれます。

中国において、ライブコマースが急速に普及したことを踏まえると、日本でも同様にライブコマースの盛り上がりが期待できると言えそうです。

日本のライブコマースは2017年から徐々に普及

では、日本におけるライブコマースの普及状況についてみていくことにしましょう。

日本でライブコマースが利用され始めたのは2017年のことで、中国から1年遅れて普及する形となりました。ライブコマースが利用されるようになったきっかけは、大手フリマアプリがライブコマースに参入したことがあげられます。

その後は、日本でもライブコマースの認知度が高まりつつありますが、マーケティング調査を手がける「マクロミル」が2018年6月に、15歳から49歳を対象にライブコマースの認知度に関する調査を実施したところ、全体の約30%がライブコマースを認知している結果となりました。

最も認知度が高いのは10代で40.0%、最も認知度が低いのは40代の21.5%で、年齢層が高くなるに連れて認知度が低くなっていることが分かります。

参考:MarkeZine(マクロミル調査)

なぜ日本でライブコマースが盛り上がりに欠ける?

上記の調査結果より、日本においてはライブコマースの認知度が低い状態であることから、ライブコマースが盛り上がりに欠ける状況と言えますが、なぜ、日本ではライブコマースの盛り上がりに欠けるのでしょうか。

その理由としては、ライブコマースを利用して魅力的に販売できる人が少ないことがあげられます。

ライブコマースでは、タレントやインフルエンサーなどが販売を行っているものの、ライブコマースのインフルエンサーは、いわゆる「YouTuber(ユーチューバー)」のような認知度の高さにはほど遠い状況と言えます。

しかしながら、YouTubeというプラットフォームでYouTuberが登場したのと同様に、ライブコマースに特化したインフルエンサーが、商品の見せ方や商品のプレゼン手法を研究することによって、今後インフルエンサーの質が向上していくことも期待されることでしょう。

配信者だけじゃない、視聴者の慣れも?

そのほかの要因としては、視聴者がライブコマースの販売手法に慣れていないこともあげられます。現在、ネットで購入する場合は、ECサイトの画面を見ながら商品を購入する流れが一般的です。

しかし、ライブコマースの場合は、販売者と視聴者が直接やりとりをする形であり、動画の生放送中に商品を購入するのは抵抗がある、ということも盛り上がりに欠ける要因と言えそうです。

 

ただし、上記の2つの要因は、ライブコマースの認知度が低いために発生している要因とも言えます。

今後ライブコマースの普及が進み、ライブコマースの利用に対して徐々に抵抗がなくなっていけば、上記の要因が解消する可能性も考えられ、ライブコマースの盛り上がりが十分に期待できるのではないでしょうか。